最近は廃れ気味ですが、根強い読者を持つ新聞にはいろいろな記事があります。1面のトップ記事は勿論のこととして、新聞社の主張は「社説」に、編集者の意見はブログ記事として、例えば朝日新聞の「天声人語」のような囲み記事として掲載されます。そして一般の読者の意見は「投書欄」、著名な専門家の記事は「解説」とか「論壇」として掲載されています。多彩な意見表明の形が用意されているのが新聞の伝統の重みを感じさせる特徴でしょうか。
SNSという意見交流の場
一方インターネットの世界は乱戦状態で、意見交流の場が定着しているとは言い難い状況です。「インターネットは自由な情報流通の場」ということで色々な意見交流のサービスがあります。ツイッターのような短文の意見発信から少し長文のブログもあります。LINEのチャットも同様のものでしょう。他にもインスタグラムのように写真中心に発信したり、動画をユーチューブに投稿したりするのもあります。さらに閲覧者の同意を得るために「いいね」ボタンやリツイートして賛同者の多さを誇示する機能もあります。これが過激になると「炎上」騒ぎが起こり、更に「フェイク」問題になってしまいます。
このようなサービスを総称してSNSと呼び、今では「自由で開かれた社会の意見交流の場」として社会の基盤的サービスと考えられるようになっています。課題は「自由で開かれた社会の意見交流の場」をどのようにして活性化していくかです。
一つの解決策は、参加者(読者)の範囲をどう制限するかでしょう。日本全国が、そして世界中が一つの場で意見発信となると色々な人がいるので、過激意見が出て炎上すると収拾がつかなくなります。やはり同一地域とか、同一職種、同一趣味、同一年代とかの会員制にすると、良識が保たれやすくなります。
それは、お互いが相互に信頼できる小さなコミュニティをどのようにして作り、どのように維持・発展させていくかということになります。
地域コミュニティの自由な意見交流の場
自治会も同じです。
日限山という小さなコミュニティには多くのボランティアが活動しています。福祉で貢献しようという人、納涼祭に熱中する人、子供の安全に気配りする人、そういう比較的まとまった小さなコミュニティにもいろいろな意見があり、意見の対立と齟齬が発生します。そういう意見交流の齟齬と対立を和らげ、相互理解を深めて信頼を高めるツールがSNSであり、ブログではないでしょうか。
日本も高齢化社会になり、高齢者と若者のライフスタイルや考え方の違いが目立つようになってきました。特に今回の新型コロナの流行により自治会イベントの休止が止む無くなってからは、自治会コミュニティの低調化で地域コミュニティの断絶が心配になってきます。地域ボランティアで貢献したいと思っても感染リスクで動けない高齢者、共稼ぎで多忙な日々に追われ自治会活動の時間が取れない若者たち、そういう断絶しかねない世代間を繋ぐのがITでありブログであると思っています。
私たちは、そういう思いから今年本サイトにブログを開設しました。「ぶらっと日限山」、「地蔵のつぶやき」、「もしも防災」、「ひぎり―と(Higiri-IT)」という4つのブログ記事です。
本来なら、会員の方の自由な意見発信を受け付けたいのですが、私たちも初めてだし、炎上に陥ることを避けたいので、先ずは編集部ブログとしてスタートさせました。そして皆さまの様々な意見を受入れて定着を図りながら、「意見交流の場」の拡大を一歩一歩進めていきたいと思っています。
皆様のご感想はいかがでしょうか。皆様のご意見を反映しながら改善していきたいと思っていますので、是非下記よりご意見・コメント等をご投稿戴けるとありがたいです(サイトではあなたの情報を記入いただくようになっていますが、氏名・住所等はなくても問題ありません)。
戴いたご意見をご紹介しながら、皆様と一緒に考えていきたいと思っております。是非よろしくお願いいたします。