猛暑が続いた今年の秋も、10月に入り急に秋らしくなり、恒例の防災活動も盛り上がりつつあります。10月21日には総合防災訓練が朝10時から行われます。そこで防災について考えてみました。
目玉になるのが「安否確認」と「防災訓練」です。
安否確認は、住民及び家族の安否を確認する訓練であり、LINEを使った安否確認と対面での安否確認が行われます。
そしてもう一つの「防災訓練」では、日限山小学校体育館で、ダンボールベッドを使った避難所設備の状況やトイレの使い方を実際に体験して戴き、実際に大地震が発生した時の防災対策の一助にしていただきたいと考えています。
自分の安全を確認したら、先ず安否の一報を
大地震が発生すると、全ての人が気が動転してパニック状態になります。オレオレ詐欺などと同様で、パニック状態に陥ると良い結果は期待できません。
自分の身の安全が確認出来たら、先ず深呼吸して気持ちを落ち着け、それから家族との安否状況を報告する、すなわち安否確認です。
現代は多くの人が仕事などで外出していることが多く、高齢者もボランティアなどに精を出し、子どもも塾通いと、家族全員が多忙な時代です。そういう「個」の時代では、先ず家族の安否確認が最優先になります。
ただ、大地震の時にはすべての人が一斉に家族に連絡しようとするので、電話が混雑し「輻輳」という接続できない状態になります。電話ではなく、LINEやメール、ショートメッセージなどのメール系サービスで家族に安否状況を連絡するのが良いです。 メール系のサービスなら、電話がダメでもスマホが自動的に電波状態を検出して送信してくれるので、人は避難に専念できます。そしてメールやLINEなどの通信設備が障害になっても、場所を移動すれば多くの場合通信可能になります。そして最近では技術が進歩し、非常用の緊急通信設備も導入され、短時間で通信が復旧する場合が多いです。
複数の安否確認手段を持とう
そして重要なのが、家族それぞれが複数の方法で安否確認をできるようにしておくことです。
電話の場合は、相手が電話口にいないと電話できませんが、LINEやメールの場合は、相手がいなくても相手の通信設備まで送られ、相手のスマホが受信可能になった時に送られるので、相手に確実にメッセージを送ることができます。
ただ都会の地下街やビル内ではスマホなどもつかえないことがあります。揺れが収まったら屋外に出る、スマホのアンテナマークが表示されるかどうか確認し、表示される場所まで移動してから送信する。そしてスマホで動画を撮ったりしないでテキストメッセージだけを送るようにしましょう。
例えば、繋がらないと言われる電話でも、公衆電話ボックスさえ見つければ、あるいはスマホを紛失しても、災害用非常電話171(いない)を使って家族に安否状況を伝えることができます。どこにいても家族と最悪の場合の安否確認方法を共有しておくことが大事ということになります。
近所の人と顔見知りになっておく
そして最後に重要なのが、近所の人との助け合いです。
現在多くの人が東京などに通勤しています。そういう時に自宅に残された小さい子供や動けない高齢者を地震から守るためには近所の人の支え合いのネットワークが欠かせません。
地震が発生すると大人自身も、その日のうちに帰宅できるかどうか分かりません。そういう時に大事なのが地域の人と人の繋がりです。防災訓練に参加しておくと、いざ地震が発生した時の防災知識を得る一助になりますし、安否確認訓練に参加して近所の人と顔見知りになっておくと、そういう時の助け合いのコミュニケーションが地域の活性化に大いに役立ちます。