「LINEはセキュリティが弱いから安全ではない、だから使いたくない」という話をよく聞きます。
しかし今日本では月に1度はLINEを使うという人アクティブユーザーが9200万人います(ICT総研:https://growthseed.jp/experts/sns/number-of-users/ )。だから現実においてもLINEは完全に「安全な通信ツール」として使われています。現に技術的に見てもLetter Sealingという国際的な暗号化技術や二段階認証といった本人確認手段を持っているので、セキュリティに関する問題は殆どないです。
LINEのサービス開始当初とは違って、今では完全に「安全に使えるサービス」になっていると言っても良いでしょう。
●安全な通信サービスとは
かと言ってLINEを何の心配もなしに使えるかというと、そうではありません。
電話は「直接相手の声が聞こえるから」安心できるサービスと言われていますが、現実にはオレオレ詐欺の被害額は去年280億円もありました。現在の携帯電話の音声は技術的には非常にきれいな音声になっています。しかし色々な雑音のある街頭からの電話だと雑音で聞きづらくなるし、受信者が高齢で難聴だとすぐに引っ掛かりやすい。しかもびっくり仰天するような突然の話や、官庁を装って安心させるような口調だとすぐ騙されてしまう危険性が高いです。
要は、通信技術の問題ではなく、使われる環境や電話している話し方に騙しのテクニックが策されているのです。
それではLINEで音声をつかうことは少なく、大半が文字通信だから安心と言えるでしょうか。
●LINEが安心して使えるメリット
eメールと比べた時のLINEの便利さは、次の2点があります。
-新しい友だちの登録がQRコードのやり取りで簡単にできる
-通信する時の宛先相手の選択後、直前の通信履歴で相手の確認ができる
eメールでは英数字のメールアドレスのやり取りで行うので、どうしても入力誤りが発生し正しく繋がらないことがありますが、QRコードだと文字の手入力が不要で誤りも殆どないので、正確で確実です。
また宛先選択も、会社のメールではアドレス帳から宛先を選択する時に誤った人を選択したというセキュリティ事故が絶えないですが、LINEだと誤った宛先を選択しても直近の通信履歴がトーク画面に表示されるので、宛先選択ミスに気付きやすいというメリットがあります。
この2点がeメールに比べてLINEが安心して使える2大メリットと言えるでしょう。
●LINEを安心して使おう
ただ、LINEを使う時にも安心して使うための幾つかの注意点があります。
★見知らぬ人は友だち追加しない
LINEの設定機能に「友だち自動追加機能」があるが、これをオフにしておき、QRコード等でしか友だちを追加しないようにすることです。無料アプリなのでLINEはユーザー獲得のために自動追加機能を持っていますが、これをオンにすると見知らぬ人が入ってくる可能性が高いので是非避けたいです(大半の人は普通オフにしている)。
この他にもいくつかの安心設定機能があり、下記URLに画像付き解説記事があります。
ASCII.jp:高齢の親や祖父母がLINEを使い始めるときの注意点・オススメ設定
★タイムラインやニュース、オープンチャット等の不特定多数のコンテンツは入り込まない
またタイムラインなどでは、友だちが作成した動画などが投稿されると表示されるが、LINEの使い方に慣れていない素人の方は避けた方が良いです。コンテンツに惹かれてリンクの先に深入りしていくと危ないページに入り込む危険性がなしとは言えません。
ということで、「知らない人とは通信しない」という基本さえ守れば、LINEは極めて便利なツールなのです。eメールは多くの人がパソコンでしか見ないことが多いので、どうしてもメールを相手が見るまでに最悪1週間程度の時差ができるが、LINEは1日でほぼ「既読」になるメリットが大きい。
今回自治会では10月の防災訓練に向けたLINE受付を募集していますが、既に300人の会員がLINE登録している状況で、今後私たちにとってますます必須の通信手段になると言えます。