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次世代LINEへの期待

今年9月に開始した回覧版をLINEに配信するサービス「LINE回覧」は「LINE公式アカウント」というLINEのサービスを利用しています。
LINEは元々無料メッセージアプリとして人気を得て、今では9割近い人がLINEを利用しているサービスですが、そこには多くの技術進歩や社会の変化がありました。
そこで、LINEのサービスとしての発展の経緯を辿りながら、LINEの発展の歴史を簡単にご紹介したいと思います。

第1世代:無料メッセージサービス

通信と言えば「電話」。昔から電話は通信の主役でした。携帯電話で話をすれば直ぐに問題が解決できる時代でした。それに風穴を開けたのが、70文字以下の短文を送る「ショートメッセージサービス」でした。さらに技術開発が進み、画像でも送れるようになり、携帯電話もスマホという大少しきな画面に表示できるようになりました。このように、元々無料ということでスタートしたLINEですが、当時の技術開発の進歩を受けて「スマホ」の普及が進み、今では9割近い人がLINEを利用するようになりました。

●第2世代:グループチャットサービス

昔からあるパソコンeメールの同報通信機能のことで、同じ内容のメッセージを複数の宛先に送る「同報通信」機能をLINEの友だち仲間で使用できるようにしたサービスです。

ただこれが新技術と結びついた。携帯電話という文字しか送れない携帯電話「ガラケー」からより大きな画面で文字でも画像でも送れる「スマホ」の時代に変ったのである。
日々の雑談や連絡事項が、スマホを使うことによって直ぐに送られ返事が返ってくる。これはパソコン時代ではありえない便利さであり、「同報通信」が「グループチャット」に変り、瞬く間に広がっていった。会社仲間の息抜きでの連絡から、学校での悪ふざけ、主婦の井戸端会議へと瞬く間にユーザー層を増やしていった。そして殆どの人がスマホで通信し合う時代に入ったのである。

ただ、良いことばかりではない。「いじめ」への波及である。単なるふざけたからかいなどの言葉が「いじめ」として個人攻撃に使われたのである。学校だけでなく、職場でも「パワハラ」として問題視されるようになった。

●第3世代:リッチメッセージサービス

ただ、このように画期的な進歩を遂げたスマホではあるが、スマホには一つの大きな致命的とも言える欠点がある。それはメッセージの文字の入力と表示であり、小さなスマホの画面操作で行うのは高齢者にとっては今でも大変な苦労である。文字を簡略化した絵文字が流通したり、イラスト画像を送ったりする技術も一般化しつつあるし、最近では音声をメッセージに変換するための音声認識などの新技術も使われているが、中々主流にはなれていない。

そういう中で今注目されているのが「リッチメッセージ」である。

1行に3種類の画像ボタンまたは2行6種類の画像ボタンを表示し、それを選択することで希望の商品や要望を絞り込む。そして細かい商品の説明は動画ビデオを選択し視聴するという仕掛けである。

これを「リッチメッセージ」と呼んでいるが、今この機能が急速に普及している。企業広告での活用去れ始め、横浜市の広報でも活用されている。我々の日限山自治会でも、この技術を活用して「LINE回覧」を始めました。右図に画面サンプルを示すが、下部の6つのメニュー(日限山自治会ホームページ、アンケート、防災関連、横浜市広報、ゴミの出し方、イベントカレンダー)を選択して知りたい情報のページを表示できるようにしています。音声は周りの人を気にせずにはいられないので、リッチメッセージは新しい時代を開く可能性を秘めていると言えるでしょう。

●第4世代:セキュリティ迷惑メール防止=AI

そして次の段階として、今注目されているのが、通信相手が信頼できる人かどうかをどのようにして判断するかという「認証」の問題である。

昔は同じ学校の制服かどうかとか、電話番号とか、同じ日本語を話すかどうか等、人は色々な情報から相手が信頼できる相手かどうかを判断していたが、その重要性が多くの人に認識されるようになってきた。高齢者を狙った「オレオレ詐欺」への対策である。そして多くの技術開発が今行われている。AIである。

ただ、AI技術といっても、その本質は単純である。

今、世の中はAI技術競争の真っただ中にあり、人工知能だとか色々言われているが、簡単に言えばアンケートと同じように、多数のものが同じなら確からしいという経験則による判断ということになるが、どれだけの人が同じ意見かという判断基準はその場その場で変わり絶対的な基準はない。だから「人工知能ロボット」というような絶対的な手法は、私見では生まれない気がする。

大事なのはやはり人と人との対面でのコミュニケーションであり、スマホなどの新技術は単なる介添えにしか過ぎないように思える。